ヒューマニクスについて
プログラムコーディネーター
からの挨拶
超高齢社会が抱えるさまざまな課題を克服し、誰もが健康で豊かに生きられる社会を実現するためには、高度な専門性と、既存の学問分野の枠にとらわれない柔軟な思考の両方が求められます。
ヒューマニクス学位プログラム(筑波大学大学院5年一貫制博士課程)では、生命医科学と理・工・情報学、両分野の知識を博士レベルまで極める、国内でも類を見ない先進的なカリキュラムを提供し、その専門力をもとに ZERO to ONE に挑戦できる卓越した博士人材を育成します。4年制学部出身者、医・歯・薬・獣医の6年制学部出身者、臨床医や企業研究員を含む実務経験のある社会人など、多種多様なバックグラウンドを持った学生が集う刺激的な環境の中で、両分野を語ることのできるランゲージを獲得し、独創的な融合研究に取り組む意欲のある方の応募をお待ちしています。
ヒューマニクス学位プログラムとは?
ヒューマニクスとは?
“ヒューマニクス”とは、生命の恒常性の原理、個としての「ヒト」の生理と病理を明らかにし、社会の中で「人」として健康で快適な生活が実現できる新たな科学・技術を生み出す学問領域です。
ヒューマニクス学位プログラム(5年一貫制博士課程)設立の背景
現在および未来の生命と健康上の課題を克服し、人類が持続的に繁栄するためには、その時々の生命医科学の知識や技術に、常に異分野の知識や技術を取り込み、新たなパラダイムの創造に挑戦し続けることが必要です。
生命医科学と異分野の融合による新たなパラダイムの創造には、両者とそれぞれの言語で会話ができ、両者を深く理解することによって新たなパラダイムを着想し、それを実現するために両者を融合できるリーダー人材を育成する必要があります。例えば、手術支援ロボットであるダ・ヴィンチは、工学のバックグラウンドを持った外科医師起業家の発想が開発を推進し、ロボットスーツHALは、神経科学、生理学を学んだ工学研究者が着想し、これを社会実装しました。また、ノーベル賞の有力候補となっている光で神経活動を操作する光遺伝学は、光学的手法と遺伝子工学に精通した精神科医によって創始されました。しかし、我が国にはこれまで、このような生命医科学と異分野を融合できるリーダー人材を当初から想定して育成する教育システムはありませんでした。
本プログラムは、生命医科学と理・工・情報学の常識を大きく超えた、質的に異なる新たなパラダイムの創造―すなわち ZERO to ONE―に挑戦する博士卓越人材を養成することによって、生命と健康上の課題を克服し、人類が持続的に発展することを目指す一貫制博士課程です。なお、本プログラムは文部科学省「卓越大学院プログラム」に採択されています。
卓越大学院プログラム
「卓越大学院プログラム」は、各大学が自身の強みを核に、これまでの大学院改革の成果を生かし、国内外の大学・研究機関・民間企業等と組織的な連携を行いつつ、世界最高水準の教育力・研究力を結集した5年一貫の博士課程学位プログラムを構築することで、あらゆるセクターを牽引する卓越した博士人材を育成するとともに、人材育成・交流及び新たな共同研究の創出が持続的に展開される卓越した拠点を形成する取組を推進する事業です。
(文部科学省より;
http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/takuetudaigakuin/index.htm)
ヒューマニクス学位プログラムの育成する人材
ヒューマニクス学位プログラムでは、生命医科学と理・工・情報学の両研究分野において、博士レベルの知識・技能と、これらを有機的に融合できる科学的専門力を持ち、これを社会に還元できる応用力を備えたリーダー人材を育成します。
ヒューマニクス人材のキャリアパス
本プログラムの修了者のキャリアパス;新たな学際分野を創造できる研究者、ヒト機能の補完技術を産業化する起業家、サイバニクス・情報計算科学を駆使できる医療人、新たなパラダイムをもって医療政策を立案する行政官 etc…あなたの将来は無限大です!!
ヒューマニクス学位プログラムの特徴
1 ダブルメンター・リバースメンター
【ダブルメンター】
ヒューマニクスの学生は、理・工・情報学分野から1名、生命医科学分野から1名、計2名の指導教員(メンター)を選び、二人の教員から研究指導を受けます。およそ100名いるメンター候補は、各分野を牽引する第一級の研究者です。二人のメンターによる指導のもとで、最先端の専門知識や技術力を培い、融合研究を行います。
【リバースメンター】
両分野を学んだヒューマニクスの学生は、それぞれのメンター教員に対し、異分野の内容を逆の立場で教示します。
2 経済支援
ヒューマニクス学位プログラムでは、学修・研究に専念できるように、さまざまな学生支援を準備しています。
3 国際性豊かな環境
ヒューマニクス学位プログラムでは、英語のみでも学位が取得できるカリキュラムを用意しており、語学が堪能な事務スタッフによる充実したサポート体制で学生を支援しています。国内及び国外から、多彩な背景を持つ人材を受け入れる事で、学生間の相互交流を通じた国際性の涵養も期待しています。海外の研究活動に関する経済的サポートも充実しています。
4 卓越した研究機関との連携
国際的な優位性と卓越性を持つ学内外の研究拠点や民間企業が横断的に連携し、生命医科学分野と理・工・情報学分野の共同体制を構築します。
民間企業
- CYBERDYNE株式会社
- トヨタ自動車株式会社(筑波大学未来社会工学開発研究センター)
- 株式会社日立製作所
- 株式会社S’UIMIN 等
学内外研究拠点
- 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)
- 国立開発研究法人物質・材料研究機構(NIMS WPI-MANA)
- サイバニクス研究センター
- プレシジョン・メディスン開発研究センター 等
海外大学
- カルフォルニア大学 アーバイン校
- ボルドー大学
- 国立台湾大学 等
パンフレット・ポスター
ヒューマニクス学位プログラムのパンフレットやポスターがダウンロードできます。ぜひご覧ください。
※学生支援制度、入試情報などにつきましては、当ウェブサイトの各ご案内ページにて最新の情報をご確認ください。