学生紹介
宮崎 慎一さん
Shinichi Miyazaki
- 専攻分野
- |睡眠医学 / 非線形光工学
- 指導教員
- |林 悠先生 / 加納 英明先生

関係のない学びでも、いつかきっと役立つ。
筑波大学医学部を卒業後、研修医として勤務していましたが、「基礎研究を続けたい」という想いがふくらみ、大学院に入学しました。ほかのプログラムにも合格していたのですが、融合研究を積極的に推進している点が決め手になって、このプログラムを選びました。最近は論文を読んでいても、何かと何かをかけ合わせて新しいことを生み出す融合研究が時代の主流だと感じていました。
線虫研究の第一人者でもある林先生(現・京都大学教授;筑波大学客員教授)のもとでは、遺伝学と神経科学を駆使して睡眠の生物学的な意義を探る研究を進めています。もう一方の担当教員は数理物質科学研究群の加納先生(現・九州大学教授;筑波大学客員教授)です。加納研究室では量子力学を応用し、光を操作することによって生体分子を識別することができる顕微鏡に関する研究をしています。将来は研究者になって自分のラボをもちたいと思っているので、異なる分野で活躍されている2人の先生から多くを学べるダブルメンター制はとても有意義であると考えています。
経済支援も充実しているため、生活の心配をせずに自分の研究に没頭できる環境も恵まれていると思います。このプログラムで大事なことは、一見関係ないことでも積極的に楽しめるかどうかです。主専攻分野とはちがう分野も勉強しなければいけないため、壁にぶつかることも多々あります。しかし、「これがなんの役に立つんだろう?」と疑っていたものが後々、自分の研究に密接に関係しているとわかることもあります。未知の分野でも「関係ない」ではなく「いつかきっと役に立つ」と信じて楽しみながら勉強するという姿勢が、ヒューマニクス学位プログラムでは重要なのではないかと思います。
【ある1日のスケジュール】
一日の大半は主メンターの林先生のご指導のもと、線虫の睡眠について研究を行っている。
週に数度はラボミーティングと実験で加納研究室に行き、線虫の非線形光学イメージングを行っている。
日本分光学会生細胞分光部会シンポジウムでポスター発表。今後は遺伝学と非線形光学イメージングの双方を応用した研究を行っていく予定である。